公園は都市のスキマ??

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公園は都市のスキマですか?と聞かれたら、なんて答えるか。「スキマとは言い切れないけれど、ある意味スキマだよね」「スキマの部分もあるよ、そりゃ」その問いは、公園関係者にとっては踏み絵かも知れません。現職の頃から数えて7年くらいを公園の積極的な活用を進める活動に費やしてきた私は、その踏み絵、思い切り踏んでしまいます。分かりやすく言うと「公園でイベントやらせてください」と申し入れがあった時、「”一般の”利用者がいるから駄目です」と答える人は絵を踏まない人。公園原理主義者というか、勘違いしている公平・平等管理論者。「エリアの価値向上」や「豊かな地域生活時間」を価値観の最上位に置いて考えることができるか、ということが公共施設・公共空間の管理者に問われている時代になっています。

公共施設・公共空間の中でも、公園は法令上、最も利用の自由度が高い空間であることは明らかです。にも拘わらず、公園管理は「堅い・硬い」と言われることが多い。「何もやらせてくれない」「禁止看板だらけ」とも。都市公園法に書かれている「公園の効用」ってなんでしょう?「公園の効用」や「公園利用者」を公園の中に閉じ込めて考えないで欲しい。

街区公園、近隣公園、地区公園、身近な公園たちは規模や誘致距離を想定して、計画的に整備されてきました。生活に一番密着しているはずの街区公園、使われていますか。もっと小さな児童遊園とかも、使われていますか。人が居ない景色に鈍感になっていませんか。理想的な配置のスタンダードにそって整備することに注力する時代はもう終わっています。これからはそれぞれの公園が、使いこなす・使い倒すためのアプリケーションをどれだけ備えることができるか、ということに本気になるべきです。

それからファジーに慣れるということも大事。ファジーがつくりだす価値を確認するのにも、公園は適した社会資本なのです。公共施設・公共空間管理者の世界は〇か×の世界。曖昧さを許しません。でも大丈夫。社会は曖昧さを許すのです。2012年、三鷹市域になりますが井の頭公園で全国都市緑化フェアTOKYOを開催しました。「30日間どんなに儲けても良いから出店して」というリクエストに3店舗が応えてくれました。「土地の使用料はとらない」「協賛として損金扱いできるようにする」都の公園部局のトップが強行すればイレギュラーなことも実現してしまうのです。「その代わりに、お店の周りは奇麗に仕上げて30日間管理してね」このスキームは、2017年の都市公園法の改正で「Park-PFI制度」となりました。

協賛出店に応じてくれたお店
お店の周りも奇麗に整備・管理してもらっています

イベント終盤の夜の時間帯、フェア関係者が会場で楽しみたいという声にも「懸念」が示されましたがGOサインを出しました。結果、周辺の住民も入って、スタッフも一緒にイレギュラーな時間帯を楽しみました。ファジーでも問題は起きない。ファジーなものから生まれる価値も確実にあるのです。

夜、関係者だけのステージライブもしました
周辺の住民の方々も集まって一緒になって楽しみました
フェア後に本格整備された公園の姿(画像@2020 Google)

氏名:
町田 誠

所属:
国土交通省PPPサポーター
元国土交通省 公園緑地・景観課長、東京都 公園緑地部長

プロフィール:
1982年建設省。国土交通省、国土庁等勤務の他、2000年国際園芸・造園博覧会ジャパンフローラ2000、2005年日本国際博覧会(愛知万博)、2012年全国都市緑化フェアTOKYO GREEN2012において、会場整備、大型コンテンツのプロモート等に携わる。さいたま市技監、東京都建設局公園緑地部長、国土交通省都市局公園緑地・景観課緑地環境室長、公園緑地・景観課長などを歴任。千葉大学園芸学部・横浜市立大学国際教養学部非常勤講師。SOWING WORKS代表。