ポップアップストアごとにテーマを変える。The Editorialのポップアップストア事例

クリスマスシーズンになると全国各地でイベントが行われ、さまざまなポップアップストアやポップアップショップが出店される。

クリスマスという購買意欲が強くなるシーズン。そして集客が見込めるイベントへの出店。シーズンやイベントに合わせてピンポイントで出店できるのは、ポップアップストアならではの強みだ。

ただし、人気のイベントになればなるほどイベント出店の競争率が高くなる。大切なのは「ポップアップストアのテーマ」とイベントのテーマがどれだけ一貫しているかだ。

ポップアップストア運営のプロ。CREDITS株式会社。

クリスマスイベントのなかでも有名なのが恵比寿ガーデンプレイス ウィンターイルミネーション2016だ。

世界最大級のバカラシャンデリアをはじめ、10万球もの光で素敵なクリスマスを演出するイルミネーションなど、クリスマスには欠かせないイベントとなっている。

そんな恵比寿ガーデンプレイス ウィンターイルミネーション2016には、Marché de Noël(マルシェ・ド・ノエル)と呼ばれる、クリスマスにぴったりなポップアップストアが並んだエリアがある。

その一角を占めるのが、バイヤー選りすぐりのグッズを販売するThe Editorial。運営するのはCREDITS(クレディッツ)株式会社だ。

「私たちはCREDITS株式会社はブランド・マーケティングのプロです。展示会運営やポップアップストアの運営をはじめ、アパレル・雑貨ブランドさんなどのブランド認知や売上向上のトータルマネジメントを行っています。」

CREDITS株式会社のポップアップストアは、アパレル・雑貨ブランドから仕入れた商品と、プライベートブランド商品で構成されている。仕入れる商品は、前職で様々なノウハウを構築したメンバー達によって選び抜かれている。

 

「過去の経験を活かし、様々なルートから『これはいい』と思った商品を仕入れています。仕入れた商品はポップアップストアごとにテーマを決めて販売していくモデルです。」

商品を仕入れるだけでなくプライベートブランド商品「SOCKSist」も販売している。ポップアップストアの人気商品のひとつだ。

 

「プライベートブランド商品も仕入れた商品も、毎回テーマを決めて販売しています。今回の恵比寿ガーデンプレイスのクリスマスイベントでは、”French&Loving Gift”というテーマにしました。」

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「Marché de Noëlはフランス語でクリスマスマーケットという意味です。今回出店するにあたり、フランスをイメージした、そして大切な人へプレゼントしたくなるような商品をセレクトしました。」

ポップアップストアは雑誌で言えば特集号

「The Editorial”French&Loving Gift”」という名前には、ポップアップストアならではの想いが込められている。

「ポップアップストアって雑誌でいえば特集号だと思うんです。例えばクリスマス特集号のような。私たちのポップアップストア「The Editorial」には、「リアルの店舗を雑誌のように編集する」といったテーマが込められています。」

 

「ひとつのブランドだけではなかなかテーマを決められません。商品ラインナップが少ない企業は特にそうです。しかし、様々な企業の様々なブランドを、あるテーマに沿って展開すると、今まで見えてこなかった光を当てられる。様々なブランドを編集することでポップアップストアという記事が完成するんです。」

ポップアップストアによってテーマが異なるThe Editorial。しかし常に一貫していることがあるようだ。

「ポップアップストアは期間限定。これが一般的な店舗とポップアップストアの大きな違いです。期間限定だからこそ、来てくれたお客様を常に飽きさせない、お客様に新しいものをお見せすることを心がけています。」

 

「The Editorial”French&Loving Gift”では、『これってギフトで使ってもいいんだ』と思っていただけるような『新しさ』を感じていただけると思います。”French&Loving Gift”特集号では、定番ギフトから新しいギフトまで揃えていますから。大切な人がギフトをもらって喜んでいるのをイメージできるような、そんなポップアップストアです。」

自社のポップアップストアを、人気のイベントに出店するためには。

 

ポップアップストアのうまみのひとつは「イベントに合わせた出店できる」点だ。そしてイベントに出店するためには、ポップアップストアのコンセプトやテーマがイベントと一致していることが大切になる。イベントに出店できるか否かの大きな分水嶺だからだ。

人気のイベントは供給過多。さまざまな企業がイベントに出店したがっている状況で、イベント主催者が出店企業を選抜する。その際に重要になるのは「このポップアップストアはイベントを盛り上げてくれるか」ということだ。

「イベントを盛り上げてくれる」というのはつまり、「そのポップアップストアはイベントの集客力、つまりメディア露出率を高めてくれるか」という言葉に換言される。

そこで先ほどの、「ポップアップストアのコンセプトやテーマがイベントと一致している」が効いてくる。イベントのテーマとポップアップストアのテーマが一致していればいるほど、「そのイベントを代表するポップアップストア=自社のポップアップストア」になるのが理由だ。

 

通常、メディアのイベント取材は以下の2つに大別される。

  1. イベント自体の取材(イベント主催者への取材)
  2. ポップアップストアへの取材(出店企業への取材)

イベント自体の取材から、ポップアップストアの取材へという流れだ。

イベントに出店する数多くのポップアップストアのなかで、取材して番組や記事で実際に使われる店舗は概ね以下の理由に当てはまるものだ。

  1. 有名企業のポップアップストア
  2. 目新しいポップアップストア
  3. 行列ができているポップアップストア
  4. イベントテーマを代表するポップアップストア

取材されやすいポップアップストアかどうかはイベント主催者は百も承知なので、ポップアップストアの出店企業を選ぶ段階で、上記の4つを満たしている企業を優先的に選ぶわけだ。

だから、自社のポップアップストアがイベント主催者に選ばれるために、コントローラブルで現実的な「イベントテーマを代表するポップアップストア」を突き詰めていく。つまりポップアップストアのテーマをできる限り、イベントのテーマと一致させていく必要がある。

今回のThe Editorialは”French&Loving Gift”というテーマだった。マルシェ・ド・ノエルという「フランス」というテーマ。クリスマスに合った「ギフト」というテーマ。マルシェ・ド・ノエルを因数分解したときに出てくるテーマを満たしているのが分かる。

先日した取材したポンパドールのポップアップストアもテーマを満たしていた。クリスマスマーケットin横浜赤レンガ倉庫の「ドイツで始まったヨーロッパの伝統的なクリスマスイベント」というテーマと「ドイツ生まれのポンパドール」の相性は抜群だ。

ポップアップストアのテーマをイベントに合わせる。これが、集客力のあるイベントに自社のポップアップストアを出店するための、大きなカギなのだ。

ポップアップストア情報

 

名称

The Editorial”French&Loving Gift”

取材協力

CREDITS株式会社

問い合わせ先:info@credits.co.jp

出店場所

恵比寿ガーデンプレイス

〒150-6018

東京都渋谷区恵比寿4-20

出店期間

2016年11月5日(土)~2016年12月25日(日)

12:00~20:00